虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

2012-01-01から1年間の記事一覧

2012年に見て「良かったな」と思った映画から10本を選んでみる。

どうも。更新量はぼちぼち戻ってきました。大体の映画が面白かった気がします。 しかしまー、今年も様々なものを見逃してしまっている気がしてなりません。「あれも見てない、これも見てない」という後悔が、恒例行事になっている私が今年の10本を選んでみま…

大河ドラマ「平清盛」が見せたリアルタイムで共有される新たな視聴体験

平 清盛 完結編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)作者: NHK出版,藤本有紀,NHKドラマ制作班出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2012/10/31メディア: ムック クリック: 16回この商品を含むブログ (7件) を見る 23日に「平清盛」が最終回を迎えた。 http://www.asahi.…

「高地戦」

監督:チャン・フン 脚本:パク・サンヨン シネマテークたかさきで落ち穂拾い。 停戦交渉が一向に進まず長期化する朝鮮戦争の、激戦が続く重要拠点・エロック高地で戦う「ワニ部隊」と呼ばれる、前線で働く兵士たちを巡るミステリーとして始まる物語は、両軍…

「レ・ミゼラブル」

原題:Les Miserables 監督:トム・フーパー 作:アラン・ブーブリル/クロード=ミシェル・シェーンベルク 原作:ビクトル・ユーゴー 良く出来た映画。だとは思う。 妹のために一本のパンを盗んだがために40年近くに及ぶ長い間、流転の人生を生きることにな…

「009 RE:CYBORG」

監督・脚本:神山健治 原作:石ノ森章太郎 感想は上記に。評価は★★★。(★★★)

「スカイフォール」

原題:Skyfall 監督:サム・メンデス 脚本:ジョン・ローガン/ニール・パーヴィス/ロバート・ウェイド 原作 イアン・フレミング ダニエル・クレイグ版ボンド、第3作である。 さて、関係ない話から入る。 ボクは泊まり込みで仕事をするため会社で仮眠をとり…

ホラー?映画ベストテン

2012-10-31 http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20121031 参加したいという気持ちだけが先走っていましたが、こんな映画感想ばっかり書いてるブログやってるにも関わらず、驚くほどホラー見てない私なので、どうにかこうひねり出していこうと思います。 そ…

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」

監督:摩砂雪/前田真宏/鶴巻和哉 総監督・原作・脚本:庵野秀明 ぼくたちの失敗 森田童子/ベスト・コレクションアーティスト: 森田童子出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン発売日: 1993/03/10メディア: CD購入: 1人 クリック: 173回この商品を含…

「人生の特等席」

原題:Trouble with the Curve 監督:ロバート・ローレンツ 脚本:ランディ・ブラウン 一頭の馬が走り抜けるフラッシュバックが彼の頭をすり抜けていく。 年老いたスカウトマンであるガス(クリント・イーストウッド)は、「あの日」の夢をたまに見る。親戚…

「久米宏ラジオなんですけど」『あなたの好きな小噺、ジョークを教えてください』小噺・ジョークまとめ。

11月24日にTBSラジオで放送された「久米宏 ラジオなんですけど」に寄せられた「リスナーが好きな小噺・ジョーク」を有名・無名問わず、出来るだけ書き出してみました。

「終の信託」

監督・脚本:周防正行 原作:朔立木 てなわけで、周防正行監督の新作「終の信託」をようやく見た。見るまでに時間がかかったのは単純にモチベーションの問題である。 このポスター。まず重い。テーマが尊厳死。40代女性医師と60代男性患者との恋愛を絡めて、…

「任侠ヘルパー」

監督:西谷弘 脚本:池上純哉 テレビ局主導の日本映画が、心ある映画ファンから非難されるようになって久しい。でも、僕は基本的にテレビ局が映画が作ること、それ自体を悪し様に言うことはしてこなかった。映画というのは作られることに価値があると経験的…

「ふがいない僕は空を見た」

監督:タナダユキ 原作:窪美澄 脚本:向井康介 「百万円と苦虫女」「俺たちに明日はないッス」のタナダユキ監督の新作。 いやー、長い。2時間22分もありやんの。 というわけで上映時間が長かったんだけど、見ている間中緊張感は途切れなかったのはなるほど…

「伏 鉄砲娘の捕物帳」

監督:宮地昌幸 原作:桜庭一樹 脚本:大河内一楼 ビジュアルイメージ:okama 桜庭一樹の「伏 贋作・里見八犬伝」のアニメーション映画化。 というわけで、「南総里見八犬伝」からの引用を多分に含みつつ、滝沢馬琴(曲亭馬琴)の晩年の年代を元にしたファン…

「悪の教典」

監督・脚本:三池崇史 原作:貴志祐介 「ひとつ人の世の生き血をすすり、ふたつ不埒な悪行三昧、みっつ醜い浮世の鬼を」(「桃太郎侍」より) ボクは昔から時代劇が好きである。庶民を虐げる悪役がいて、その町民の前にふらりと現れる誰ともわからぬ侍。乱暴…

「のぼうの城」

監督:犬童一心、樋口真嗣 原作・脚本:和田竜 2011年9月末に公開予定だった大作。「水攻めのシーンが東日本大震災を想起させる」という理由での公開延期によってアスミック・エースエンターテイメントは、15億円にのぼる制作費を回収する術を失い、決算で…

「黄金を抱いて翔べ」

監督:井筒和幸 原作:高村薫 井筒和幸監督の新作は高村薫の処女長編の映画化。 妻子持ちで大阪でトラックドライバーを生業としている北川浩二(浅野忠信)は、かつての大学の同級生で過激左翼団体相手に調達屋をしていた幸田弘之(妻夫木聡)に大手銀行の地…

「アルゴ」

原題:Argo 監督:ベン・アフレック 「アメリカ合衆国政府は君のSF映画を承認する。」「・・・どうも」 イランという国が人権という観点において後進国であることは言うを待たない。イスラム教の法体系であるシャリーアの下で、信教の自由、表現、同性愛、非…

「ハンガー・ゲーム」

監督 ゲイリー・ロス 脚本 ビリー・レイ/スーザン・コリンズ/ゲイリー・ロス 原作 スーザン・コリンズ 「 焼かれながらも…… 人は… そこに希望があればついてくる……!」(福本伸行「アカギ」より) 時は遠いミライ。北米大陸に出現した国家のお話。 70数回も…

「萌え」の時代に見るテレビアニメ「じゃりン子チエ」

えーまあ、久々にくだらない話を。 涼宮ハルヒの憂鬱 ブルーレイ コンプリート BOX (初回限定生産) [Blu-ray]出版社/メーカー: 角川映画発売日: 2010/11/26メディア: Blu-ray購入: 30人 クリック: 881回この商品を含むブログ (118件) を見る 自分が初めて「…

「アウトレイジ ビヨンド」

監督・脚本:北野武 数年の迷走後、北野武監督が鮮やかに娯楽映画作家として復活した「アウトレイジ」の続編。 ボクは前作の感想の中でこう書いた。 キタノ監督の迷走前と後。あきらかに違うことが一つあるとすれば、それは「たけし」が血と暴力と死に彩られ…

再確認。当ブログは江戸川番外地の1コンテンツです。

拙ブログ「虚馬ダイアリー」にお越し頂きありがとうございます。 本人もたまに忘れますが、このブログは「江戸川番外地」というHPの1コンテンツであります。 江戸川番外地 http://members2.jcom.home.ne.jp/t20/ 最初はDIONというプロバイダのレンタルスペ…

「アシュラ」

原作:ジョージ秋山 監督:さとうけいいち 脚本:高橋郁子 絞り出すように「それ」は叫ぶ。「生まれてこなければ良かった」と。 その大地は日照りに見舞われ、干ばつのために、人々は飢えていた。その地を放浪する一人の女。生きるためには殺し、そして人肉…

「この空の花 長岡花火物語」

監督:大林宣彦 下高井戸シネマにて落ち穂拾い。 見ました。・・・うー、苦しい。満腹すぎて腹が痛い。誰か胃薬おくれ。 えー、とね。どういう物語かというのをどう説明したらいいか。 物語のはじまりは、18年くらいに恋人同士だった男女がいて、ふたりは同…

「ボーン・レガシー」

原題:The Bourne Legacy 監督:トニー・ギルロイ ♪この世はわからないことが たくさんある ♪どんな風が吹いても 負けない人になろう なんていうアニメソングがありましてな。てなわけで、お待たせしましたスゴい奴。みんな大好きジェイソン・ボーンのシリー…

「ソハの地下水道」

原題:In Darkness 監督・脚本:アニエスカ・ホランド 脚本:デビッド・F・シャムーン 「王蟲のいたわりと友愛は虚無の深遠から生まれた」 「お前は危険な闇だ。生命は光だ!!」 「ちがう。いのちは闇の中のまたたく光だ!!」 宮崎駿「風の谷のナウシカ」…

「これは映画ではない」

原題:In film nist 監督:ジャファル・パナヒ/モジタバ・ミルタマスブ この「映画」には、どんな作品にも必ずかかるオープニングロゴが出てこない。 いきなり、ひとりの男が朝食を取っている姿が映し出される。家族は実家に帰って、今はひとりらしい。食事…

「鍵泥棒のメソッド」

監督・脚本:内田けんじ ある日、男は目を覚ます。見知らぬ天井。俺は。誰だ。 その日、売れない役者の桜井(堺雅人)は死ぬつもりだった。しかし、首をつったロープが切れ失敗。汗臭いし、銭湯の割引券もあるし、とりあえず風呂にでも入って、それからこれ…

「最強のふたり」

原題:Intouchables 監督・脚本:エリック・トレダノ/オリビエ・ナカシュ 日本はこういう映画を欲していた。ということかもしれぬ。 いやま、この映画の興行のスタートダッシュぶりである。 なにせ、封切り以後、何度か足を運んだのだが、TOHOシネマズシャン…

「夢売るふたり」

監督・脚本・原案:西川美和 酒を勧める女房に、うれしそうに口をつけようとした旦那がその手を止めて、「いやよそう。また夢になるといけねえ。」と言うのは、人情噺の「芝浜」のサゲだ。 腕はいいのに酒が大好きで怠け癖のある魚屋の熊が、酒びたりの日々…