「無敵看板娘N」5巻
個人的に密やかに応援しつづけてきたけれども、週刊少年チャンピオンでの連載が、惜しまれつつ好評のうちに終了した看板娘ガチンココメディ、シリーズ完結。
結局最後まで付き合っちゃった。佐渡川先生、おつかれさまでした。
佐渡川準先生の次回作は初夏、週刊少年チャンピオンにて発表予定・・・だったんですが。いつでしょう。そう遠くない日に発表されそうです。
・#45「ヒーローズハーツ」・・・テッコツ堂でヒーローショウをやるはずが、大戦鬼と青鮫の対決にすり替わっちゃう話。ま、それはともかく、青鮫はアンコウスーツ着てるときいつも二重に重ね着してたのか・・・。意味はわかんないけど。
・#46「思い出の隠し場所」・・・アニメで20歳ということで年齢が確定してしまった*1大戦鬼が、同窓会と称して思い出の旗を探す話。つーか、級友たちの造形が普通にリアルで(子持ちとかいるし)、大戦鬼とめぐみは、小学生で時が止まった(意訳:大人としてはちょっと痛い)存在なのだなあ、と思った。・・・20歳確定はいろいろキツいことになっとるなあ、とちょっと思う。
あと委員長さんは、リアルに可愛いと思いました。
・#47「きらめきに満ちた光景」・・・花粉症にあこがれる店長(なぜに)が鼻水ずるずるになる話。全体的にきちゃねえ。つーか作者、妙齢な女性に「あられもなく汁まみれになりたい」と言わせたかった「だけ」ちゃうんかいこれ。うへえ。
・#48「青鮫になりつづけるために」・・・45話がきっかけとなって、青鮫が花見街限定でブームに。そして火事場で、大戦鬼と共闘して救助作業になり・・・。青鮫という責任と目の前の状況で葛藤する勘九郎、というのは、もっとも作者がやりたかったことであろうし、きっちり大戦鬼に名前を覚えてもらうエピソードとしては、良かったのではないでせうか。
・#49、50「寂しさが生んだバケモノ」(前編・後編)・・・前回正体がバレて、青鮫が辞めることになり、その決定にカンナが反旗を翻す話。勘九郎=青鮫とカンナの馴れ初め?も描かれたりする。よく出来たエピソードとはあんまり思わないんだけど、勘九郎の男気がみれたのは良かった。
・#51「いつの間にか出来ていた壁」・・・なぜか青鮫スーツを着ると強くなる勘九郎と、その青鮫に勝てない大戦鬼が「対等」に戦うために、勘九郎が提案した戦いとは・・・。あのスーツ、一応大戦鬼もパワーアップするらしいけど、そうなっても勘九郎は優勢なのな。経験値の差?
・#52「人間らしい戦い方を」・・・太田の戦隊エピソード最終章。シーレンジャー最終回までにカードをコンプリートしたい男の孤独な戦い。つーか、もう、最後の最後で登場した茅原先生(と婦警のゴン子さん)のついでに呼ばれました的な再登場。それでも嬉しいな、と思いました。
・#53「それでも私はやってない」・・・万引き容疑で甲斐に連行された美輝。だが肝心の弁護人は「あいつ」だった・・・。最後の最後まで心の底から素晴らしく腹黒いめぐみで、ありがとうございました。黒くなくちゃ、めぐみじゃない!という意味においてはすばらしい話でした。
・#54「最後の看板娘」・・・学校で部活に誘われ、入部するためにテッコツ堂看板娘を降りることになった、カンナ。看板娘として最後、大戦鬼に勝負を挑む。その種目とは・・・花見町主催「女相撲大会」!・・・って下なにもつけずにまわしつけてる!企画した奴の脳はどうなってんだ(爆)!どういう羞恥プレイだそれ。勘九郎はめぐみの代役で出るわ(真性のアホだ)、敏行は出るわ(犬だろ)、もう無茶苦茶。最後の最後で、カオスなエピソードでびっくり。
・#55「元気でなっ」・・・というわけで、前回の続きにして最終回。前回の引きで新シリーズ最初で最後の酔い美輝降臨。彼女への甲斐のリアクションは爆笑。そーかそーか。こういうのが好きか。カンナとの一騎打ちはそこそこ盛り上がるものの、決着は少々肩すかし。とはいえ、これで終わりなんだな、と思うと、やはりちょっと、泣けます。
<雑感その他>
というわけで、ムテカン感想もこれにて最終回。
スタッフロールでそれぞれのその後が描かれているように、本当に、本当に最後なんだな、と思うと、妙に寂寥感にみまわれます。実際、この漫画の連載終わってしまったら、その後ぱったりとチャンピオンを買わなくなってしまいまして(立ち読みはたまにしますが)、ああ、俺は本当にムテカンが好きだったのだな、と痛感します。それにしても、スタッフロールで美輝娘がささやかに登場してましたが、あれは誰との子なのでせうか。ファンの間ではもう「勘九郎以外みとめねえ」という空気があります。太田は近しいっちゃ近しいけど、違う気がしますしねえ。
ま、何はともあれ、もともと短期連載として終わるはずだったシリーズが、5年にわたる長寿連載になり、一時期チャンピオンの看板作品のひとつとなって、アニメ化までされたことは、すばらしいことだったとおもいます。長い間、楽しませていただきました。佐渡川先生、お疲れさまでした。
次回作を一ファンとして待ちたいと思います。
*1:酒飲みエピソードで抗議が出ないための苦肉の策