虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

「フェイクシティ/ある男のルール」

toshi202009-03-02

原題:Street Kings
監督:デビッド・エアー
脚本:ジェームズ・エルロイ、カート・ウィマー、ジェイミー・モス



 この映画で気づいたこと。キアヌ・リーヴスジェームズ・マカヴォイくんは似てる。



(いきなりネタバレ気味なので以下の文は自己責任で)



 顔が・・・じゃなくて、「巻き込まれ」属性の比類なさが。知らぬうちにずぶずぶ「あの男」にだまされちゃうところが特に。



 ・・・というわけで、一部で大変話題になってたので、期待値をあげすぎないように見に行って、そこそこ楽しんできました。
 で、この映画を見ていて思ったんですけど、この映画は明らかにネタが最初っからバレバレになるように作られていると思うんですよね。話自体はドラマ「相棒」のワンエピソードにあってもおかしくないくらいの軽さ/重さで、「警察内部の腐敗」を描きながら、ひたすら酒と弾丸と暴力で暴いていく過程で死人の山をきずいていく映画で、そうなると、「あいつ」か「あいつ」くらいしか黒幕は考えられないじゃないですか。
 しかし・・・あまりにも一方がギラギラとどぎつすぎる。だって・・・人喰い大統領を演じた黒鶴瓶がいるじゃないですか。いくらなんでも、怪しすぎる上、そのまんま・・・という展開は、作り手は明らかに確信犯だと思いました。「ラストキング・オブ・スコットランド」が念頭にある映画づくりといえます。


 というわけで、感想をいくつか見てるとキアヌ・リーヴスを見に行く映画、とか言ってる人がいますが、ちがいます。間抜けなアル中刑事を欺く、フォレスト・ウィテカーの「うさんくさいいい人」演技を満喫する映画です。その点に関してはこの映画は大満足。ネタをわかった上でなんども見たほうが楽しめる、スルメのような映画かもしれません。(★★★☆)