「アドレナリン」
原題:Crank
監督・脚本:マーク・ネヴェルダイン/ブライアン・テイラー
はい、みなさんに質問です。あなたにとって、世界一セクシーな男優といえば?
・・・そうだね!ジェイソン・ステイサム兄貴だね!(狂ったように確信に満ちた笑顔で)
もうね、精悍な風貌、セクシーな肉体、何より性欲強そうな見事なハゲっぷり。すべてがパーフェクト。男と生まれたからにはステイサム兄貴みたくなりたかった、と割と本気で思う。とりあえず、彼が男らしく暴れてくれてさえいてくれれば、俺はもうそれだけで、もう大満足、ってくらい大好きなんだけども。そんな彼の最新アクション映画が公開されたと聞けば、とりあえずはせ参じざるを得ないじゃないですか!(当然のごとき断定)
「お前あと1時間で死ぬから。」
目覚めたらそう宣告された、我らがジェイソン・ステイサム兄貴(職業:殺し屋)。兄貴にとっての宿敵、とも言うべきリッキーという男とその仲間からしかも、ビデオ録りのモニター越しに「中国のなんとかいう毒薬注射したかんねー、ざまーかんかん〜」みたいなノリで。兄貴、勿論激高。
三下の分際で!てめえら全員ぶっコロしちゃる!
とひとしきり室内を破壊して落ち着くと、兄貴は街へ飛び出した。とりあえず、裏切ってなさそうな奴に片っ端から電話をかけて、協力を仰ぐ。怒りが全身を貫いて、血流がぐんぐん上がる。とりあえず怒りの赴くまま、黒人のバーになだれ込み、仲間と目す男に銃を突きつけてリッキーの居場所を吐かせようとするが、そいつは仲間ではなかった。薬の作用が胸のを締め付け始める。気付けに、とヘロインを吸い込むと不思議と痛みは収まってきたが、それでも足りないと、店内で一仕切り暴れた兄貴。
ようやく捕まった医者は、アドレナリンを出しまくらないと死ぬ、と宣告する。
ああ、そうかい。ざけんなボケが!このまま奴らの思い通りに、おめおめクタバってたまっかよ!!
こうして、生き残りを賭けた、恐怖と怒りと狂気が入り交じる兄貴の、クレイジーな暴走が幕を開けた。
えー、さて。
濡れました(えー。
いやもうね。ココロのアソコがね(どこだ)。たまりません。いやもう、暴れて暴れて暴れ尽くさないと死ぬ、という設定から生み出される、暴力と愚行の数々!こちらの期待を遙かに凌駕するレッドゾーンっぷりに爆笑に次ぐ爆笑。兄貴はボラットを超えた!ちっきしょう!まさかなあ。病院でのあんなことや、中華街でのこんなこと、本当にやっちゃうとはなあ。生の執着、どんだけ強いんだよ。薬で股間のエモノが見事にテント張った状態で男にメンチ切ったり、ハイな気分のまま白バイ強奪して乗り回した挙げ句大破させたり、もうはた迷惑ってレベルじゃねーよ!でも、そんな兄貴が大好きだ!!
いやまあ、冷静に考えて、脚本におかしなところも色々散見されるんだけど*1、まあ、ここまで笑っちゃうくらい暴れまくられると、もうどうでもいいやね。暴れなくちゃ死んじゃう→だから暴れる、というシンプルなロジックで迷惑行為の数々に最低限の必然性を持たせつつ、兄貴の肉体を借りながら押し通す力業がとにかく心地よく、笑い転げました。
いやあ、本気のバカは本当に美しい。それを見事にやりきった兄貴の演技も、こちらの期待値を遙かに上回り、兄貴主演の最高傑作!と断言できる、心熱くなる素晴らしきバカアクション映画でありました。大好き。(★★★★)
*1:●●のプレッシャーが「ない」んならボスが「切る」理由ねーじゃん・・・とか