「スカイ・ハイ」（DVD）

監督：マイク・ミッチェル

　超能力者が当たり前にいる世界の、ヒーロー学園コメディ。
　怪力の持ち主のスーパーヒーローの父。空飛ぶヒーローの母。主人公はそんな偉大な父と母の息子だが、いまだ能力開花せず。だが、親には言い出せずにいた。そんな彼も高校生。彼の入学する高校の名前は「スカイ・ハイ」。父と母の母校でもある、ヒーローを教育するための高校だった・・・。

　学園ものとしてはそこそこ面白かったけど、偉大な両親を持つ主人公の設定を使いこなせてないのが惜しい。せっかく主人公の能力発動が遅い、って設定にしたのなら、もっとタメを作ってそこにドラマを絞ればよかったのに。簡単に能力に目覚めすぎて面白みに欠ける。終盤ギリギリまで目覚めない、くらいはして欲しかったかな。
　個人的には、主人公をつけねらうパイロキネシスの青年の方がもうけ役っぽかった。主人公はモテモテのくせに、鈍感なうえに、約束も簡単にすっぽかす不義理な人間なのに対して、パイロくん（仮名）は普通にイケメンだし、不良っぽいのに、実はいいやつみたいな設定で、両親が塀の中にいるので貧乏なので、中華料理屋でバイトしていて、誰にも興味ないふりして、困ったときにはそっと助け船を出したりする隠れ好青年。俺が女ならほっておかない。
　ま、それはともかく。負け組認定されたプチ能力者たちが「ヒーロー」になる展開はベタだけど良かった。

　個人的に分身能力の娘の能力の使い方が面白かった。性格悪い能力の使い方がいい。負け組をハブるために席占領しちゃうとか。（★★★）