虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

「劇場版NARUTO-ナルト- 大激突!幻の地底遺跡だってばよ」

toshi202005-08-08




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 うーん。期待しすぎたのかもしれないが、俺としては、序盤からもう駄目。帰ろうかと思った(早いな)。
 ブログ検索かけてみると「前作より良かった」という感想が多いので、原作&テレビシリーズのファンにはお勧め(←やる気のないクロスレビュアーかお前は。)少なくとも俺が期待してた内容とは違った。



 監督が「最臭兵器」の岡村天斎から「スプリガン」の川崎博嗣に変わったとは知っていたんだけど…まさか、ここまで演出力に差があったとは。川崎監督が下手なのか、岡村監督と比べるのが悪いのか知らないけれど、戦闘シーンのカット割りひとつにしても、全然駄目。まったく興奮しねえ。スタッフはほぼ据え置きのはずだから、作画や動画の力に差はないと思うので、どう考えても絵コンテ段階で負けてるのだと思う。
 今回の映画は参戦キャラ増加にともなって、アクションシーンも増量しているんだけど、どうも、アクションのカット尻と次のカットの頭が気持ちよく繋がらない、みたいなことが多すぎるのだよ。はっきり言って、その度にカクッとなる。余計なカット割らなきゃ良いのだが。あとは、戦闘シーン以外のつなぎの部分になると途端に退屈になるのも頂けない。前作はキャラ演技も含めてかなり面白く処理してたのに、こちらは凡庸に過ぎる。色んな意味で、モーションピクチャーとしての出来が落ちてる。


 ストーリーは、まあ、こんなもんかな。前半からしてかなりご都合主義モードが入ってるのはしょうがないとしても、古代文明っていう魅力的な設定を生かしきれとらんのはどうしたものか。オリジナルキャラのテムジンはそれなりに魅力的*1なのだが、話自体は単純っつーか、出てくる人間が都合良く関係者って展開が多すぎで、迷いようがないという感じ。話の時期がテレビシリーズでサスケがいなくなった後のためか、3マンセルがナルト、サクラ、シカマルという、見事にかみ合わない3名。シカマルは、サスケとカカシ先生の分も役割を背負ってるのだけど、荷が重い感じで、話の転がり方も心なしかぎこちない。
 あと、せっかく砂の我愛羅カンクロウが出てるのにテマリが出ないのは納得いかないねえ*2。シカマルまで出てるのだから、絡ませてやりゃあ良かったのに。こういう「キャラ出し惜しみ」感も不完全燃焼な印象をますます強いものにしている。テレビシリーズの幕間と考えれば楽しめるかもしれないが、俺テレビシリーズの方は見てないんだよね。映画としての出来映えも前作からやや後退してしまった気がするのが残念。第3弾は監督・岡村天斎の復帰を熱望しとこう。(★★)

*1:サスケの合わせ鏡的存在なのな

*2:中の人が「ハガレン」主演だからだろうか。