虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

左折するだけでお金を取られる交差点。


 えー。今日も映画とは関係ない話。


 いや、ほんとはこのエントリは映画の感想になるはずだったんですけど。


 豊洲で「3時10分、決断のとき」という話題の映画が上映開始ということで、見に行ったんですね。レイトショー。土日は割引がないとかで正規料金取られたんですけど、まー映画は素晴らしかった。大変良かった。その日、上映時間が遅いんで、その日は豊洲に珍しく車で来ていて、映画の余韻に浸りながら、自宅に車で帰ろうとしていたわけです。時間は23時ちょいすぎくらいですよ。
 で、その帰り道。ららぽーとの駐車場をでて、数分と経たぬうちに、僕はパトカーに「止まれ!」と呼び止められたわけです。


 以前、一度映画帰りにスピード違反で18000円取られたことがありまして。その時「10回映画みれんじゃん!」と思ってかなりへこんだ経験があって、それ以降、交通ルールにはかなり気をつけるようにしているんですが。今回、まったく身に覚えのないところでパトカーに止められたので、正直かなりビックリしながらパトカーの言うとおりにしたわけです。
 で、警官が近づいてきて「信号見てましたか?」と聞いてきんで、「おれ、なんかしました?」って聞いたら、ちょうど吉野家がある交差点を左折したのがいけなかったらしいのですよ。


 ららぽーとの方からその交差点にやってきた僕は、赤信号で止まったあと、青に変わったのを確認してから左折した。ところが。豊洲はあまり車で来たことがなくて知らなかったんだけど、その交差点って青になっても、「↑」と出ている場合、まっすぐ進む車しか進んじゃいけないらしいのですよ。で「←」が出てないと左折しちゃいけない、というルールらしいんです。
 「キッザニアにくる子供たちが危なくないように歩行者と車が一緒の方向に走るようになってるんですよー」*1などと妙に下手(したて)に出てくる警官に説明を受けて、「あーそれは気がつかなかったなー」とつられ笑いをしてみたものの、よくよく考えてみると意味がわからない。
 だって、三叉路とかなら「←」「→」が出てくるのもわかるし、交差点の右折は大変だから、ある程度制限されるのもわかるけど、信号が青になって「左折しちゃいけない」交差点なんて経験自体がないと、どうしても「曲がっていいんだ」と思っちゃう。しかも、道が不案内なのでとにかく「北に向かう道」に行きたい心理もあって、すっと左折しちゃうんだよな。
 で、ただ俺は「左折しただけ」だと思っていて、「あ、そうすか、忠告ごくろうさんです、あはははは」と警官の労をねぎらって、立ち去りたいところだったが、そうはいかない。


 交通ルール上では・・・信号無視になる。


 減点2。罰金・・・・9000円!


 ただ、交差点を左折しただけ・・・のはずが!映画5回分!・・・いやいや、ここは落ち着け。いくら知らなかったとはいえ、ルールはルール・・・。交通ルール遵守は運転者の義務。その罰、甘んじて受けましょうよ。金も、払う。払うよ。払いますとも。
 だけど。ひとつ納得のいかないことがあるんだよな。


 左折する直前に、赤信号で止まっていたときの状況を思い出してみたんだけど、確か、俺の前に2,3台の車しかいなくて、後ろにはパトカーどころか普通の車もいなかったんだよ。ただ、道の横の暗がりに、車が一台止まっていたのは気になってた。
 で、俺が左折して、十秒経つか経たないかのところで、パトカーが後ろから俺に「止まれ」と言ってきたわけ。


 今思えばだ。その暗がりに駐車してた車がパトカーであった可能性が高い。だって、俺の「左折」を「違反」と視認して追いかけてきたわけじゃんか。つまり、左折した瞬間、後ろから確認していないと、あそこまで素早く追いかけてはこれないと思うんだよな。
 つまり。偶然を装っていたけど、明らかにあそこで「違反」が起こるのを「待っていた」んだよな。でなきゃ本来見過ごされていたはずの「ミステイク」であったはずじゃんか。彼らはあの「うっかり違反」を起こしやすい信号と知っていて、その上で「違反をうっかり起こす」俺みたいな間抜けをじっと待っていたということだ。


 くそおおおおおおおおおおおおっ!


 慇懃に笑いながら、去り際に言った言葉が鮮やかに蘇ってくる。「ETCつけてらっしゃいます?車から降りる際必ず抜いてくださいね。あれも立派なクレジットカードですからね。盗まれちゃうこと多いんですよ。気をつけてくださいね。」


 俺のふところから9千円盗んだ野郎が「泥棒に気をつけてくださいね」だと!いけしゃあしゃあとこんちくしょー!



 言葉の字面は忠告ですけど、明らかにはめられt・いやさ、違反切符を切られた間抜けの方からしたら、「てめえみてえな間抜けがいるから泥棒も仕事がやりやすいんだろうよ。9千円毎度ありー」・・・と聞こえてくる。
 なんともえもいわれぬ敗北感。もはや映画の余韻なんかふっとんでますよ。映画見たことすらふいにされる精神的ショックで、映画6回分の経済的損失まで受けてしまった。東京はこわいところですよおっかさん。 

*1:でも後から考えてみればあの時、深夜なんだよな。キッザニアとっくに閉まってんじゃんよー!