虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

「銀幕版スシ王子! ニューヨークへ行く」

監督:堤幸彦
脚本:河原雅彦



 うん。意外。全然大丈夫。普通に食えた。腹痛くないよ?
 ・・・という意味では楽しめました。個人的に、同じ堤監督のテレビドラマの劇場版だった「トリック」シリーズよりも全然好きですね。


 ドラマ版を全然見てないけれどきちんと話はわかるし、スシと琉球空手を無理矢理融合させた世界観は意外と映画向きだったのかもしれない。意外と真面目にスシへのウンチクがあったり、シリアスに「才能の影で迷走する弟分の悲劇」というドラマが用意されてたりと嬉しい誤算もあったりするんだけど、そこにドラマ版でお約束だった(であろう)生煮えギャグが連発されるのが本作のネック。俺はそれを食っても全然平気でしたけど、これを喰らって「アイタタタタ腹が・・・腹が・・・」って感じで救急車で搬送、という人もいるんだろうなあ、スシだけに!<うまくねえよ。個人的にはこれはこれで、堤監督の真骨頂な感じがあったし、全然想定内の許容範囲。
 個人的には石原さとみの使い方はGJと思った。長期間のロケが無理っぽい平良とみの代わりとしてはナイス配役で、目に優しくて良かったよ。見所のひとつでるはずの釈由美子らが演じる格闘が、いまひとつヘボかったのが残念ではあるが。この辺きっちりしてくれればクオリティとしては申し分なかったのになあ。


 でも、「こんなんに金払って大ショック」みたいなことはなくて、それなりに満足して劇場を出られた映画でした。(★★★)