男の魂に火をつけろ!の映画テン年代ベストテンに参加します
参加します。
washburn1975.hatenablog.com
映画テン年代ベストテン
1位:「これは映画ではない」
2位:「新感染/ファイナル・エクスプレス」
3位:「この世界の片隅に」
4位:「花とアリス殺人事件」
5位:「サバイバルファミリー」
6位:「かぐや姫の物語」
7位:「バーフバリ 王の帰還」
8位:「悪女 AKUJO」
9位:「アベンジャーズ」
10位:「ジャージー・ボーイズ」
「ジャージーボーイズ」
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2015/09/02
- メディア: Blu-ray
テン年代中ごろから、自分の中において「ミュージカルブーム」のようなものが起きたというか、ミュージカルの「楽しさ」に目覚めたようなところがあって、その先鞭をつけてくれたのが「ジャージー・ボーイズ」だと思う。「ボヘミアン・ラプソディ」の応援上映にあししげく通うようになったり、「グレイテスト・ショーマン」を繰り返し見てしまったり、とにかくミュージカル映画を何度も何度もいつくしむように見るようになったのは私の中で事件でした。
「ジャージー・ボーイズ」はとにかく、「君の瞳に恋してる」からのロックの殿堂での再会、そしてフィナーレへとつなぐシーンで毎回号泣してます。
「アベンジャーズ」
アベンジャーズ:4ムービー・アッセンブル [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2019/09/04
- メディア: Blu-ray
「悪女/AKUJO」
日本でもリメイクされた「殺人の告白」というとんでもない傑作でデビューしたチョン・ビョンギル監督が世界に放つ、壮絶暗黒エモアクション。とにかく開幕アクションで度肝を抜かれ、気おされたまま激情と悲哀の物語に突入する。彼女が「完成」したとき、最も悲しい戦いが幕を開ける。その壮絶さ。「とんでもないアクションに始まりとんでもないアクションに終わる」映画でありながら、胸に落ちるは爽快感とは程遠い切ない痛み。この後味を含めて、この映画に完全にノックアウトされたのでした。「悪女/AKUJO」見ました。はいヤバイでーす。映画館で見なかったら舌噛み切って後悔するやつでーす。多分今年俺ベストに入れまーす。悪い事は言いません。見なさい。傑作。 pic.twitter.com/UJI2TnXtGE
— 窓の外 (@madosoto) 2018年2月13日
「悪女/AKUJO」。「殺人の告白」の監督の新作だけあって、構成が練りに練られてるのがいい。冒頭の掴みの一人称アクションで呆然とさせておいて、ヒロインを待ってるのは幾重にも仕掛けられた罠。吐き気がするほどの切なさが、終盤残酷に爆発する。恋、愛、謎、裏切り、そしてバイオレンス。特盛。 pic.twitter.com/Wk558qOVil
— 窓の外 (@madosoto) 2018年2月13日
「バーフバリ」
- 出版社/メーカー: 株式会社ツイン
- 発売日: 2018/02/21
- メディア: Blu-ray
インドからやってきた映画の化け物。それが「バーフバリ」。それまでの映画の概念を大きく揺るがし、自分を含む映画ファンがこぞって熱狂した、存在自体が「事件」ともいえるとんでもない作品でした。とにかく映画館で見なければいけない映画という意味では他の追随を許さない、応援上映の盛り上がりも、今思い返しても異常というべきもので、見る「活力剤」ともいうべきものでした。映画ってこんなすごいんだ!と肌で感じさせられた映画でした。
「バーフバリ 王の凱旋」絶叫上映@新宿ピカデリー 終わりました。そして思い知った。我々はしょせん、王を称えることしかできぬ群衆に過ぎぬと。野暮なツッコミは脳内からかき消され、ただ「バーフバリ!」と叫ぶことしかできない。そんな映画でありました。ありがとうございました。 #バーフバリ絶叫 pic.twitter.com/tz4XUuP8cw
— 窓の外 (@madosoto) 2017年12月29日
「かぐや姫の物語」
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
- 発売日: 2014/12/03
- メディア: Blu-ray
kyoba.hatenablog.com
「サバイバルファミリー」
毎年年間ベストテンを出している当ブログですが、テン年代、我が年間ベストには常連監督がいらっしゃいます。それこそ誰あろう矢口史靖監督であります。そういう存在が自分にいることもまた「事件」でありましょう。日本を代表する喜劇監督であり、コメディでなにを表現できるかをつねに突き詰める矢口監督の姿勢は首尾一貫しており、題材は千差万別、それがたとえ極限のシチュエーションであろうとも一切ブレがないことを証明した大傑作こそが本作であります。「サバイバルと銘打ってるのに死がない」と言う野暮な批判を目にした時は「この映画のなにを見とるんじゃ!」と激昂した私です。そんなの「戦場の兵士の戦闘を描かなきゃ戦争映画じゃない!」って言うくらい間抜けな話だ。例えリアルにシミュレートされた死と隣り合わせの世界であっても「人間性と笑い」を手放さない。そんな軽やかで強靭な矢口監督の意志を本作からは感じるのです。
「サバイバル・ファミリー」。ド傑作。面白かったーーーー!
— 窓の外 (@madosoto) 2017年2月11日
「サバイバル・ファミリー」。いやー素晴らしい。電気が全て消えた世界という設定を徹底的にシミュレートしつつ、一家族が生き残りを賭けて日本を迷走する中で、家族の絆と生きる力を獲得し始めるまでを丁寧に描いてる。ワンアイデアもここまで突き詰めるとゾンビものより怖いホラーにも喜劇にもなる。
— 窓の外 (@madosoto) 2017年2月11日
「サバイバル・ファミリー」。電気のない世界に放り出された世界では人間は時にゾンビより怖いけれど、だからこそ生まれる感情の爆発や肉体の躍動、人間の本来あるべき情が溢れ出る。それを丁寧に段階を追ってきちんと描くことで、限りなく説得力を持たせる矢口史靖監督の手腕、ここに極まる。見事。
— 窓の外 (@madosoto) 2017年2月11日
「花とアリス殺人事件」
近年見たアニメ映画の中でいちばんの「事件」でした。岩井俊二監督が見せる実写映画さながらの繊細なカメラワークで演出されたロトスコープアニメーションは、岩井俊二の実写の制約すら越えたイマジネーションの具現化とアニメーションとしても未知のカメラワークが融合し、どこかで見たようで誰も見たことがない映画になってると思います。お話はあくまで「花とアリス」の前日譚。2人の少女の細やかな機微と様々な感情をすくいつつ、アニメ表現の可能性を押し広げる傑作だと思います。テン年代で一番見てる映画かもしれません。「この世界の片隅に」
見終わった時の「泣くでもなく、感動したという言葉でもなく、ただただ静かに衝撃を受けた」という感覚。「重いパンチ」を喰らったように。しばらく心が酩酊して立ち上がれないような、そんな体験は初めてだった。ヒロイン・すずさんの生活と、確実に動いていく歴史(世界)との距離。遠く向こう側にありながら、確実にそこにある。僕らはそれをより深く知っていかねばならない。この映画だけでは終わらない、「片隅」から見える、その世界の広がり、そこに続く現在までの道。そんな広がりを感じさせる映画でした。「新感染/ファイナル・エクスプレス」
- 出版社/メーカー: 株式会社ツイン
- 発売日: 2018/01/24
- メディア: Blu-ray
「これは映画ではない」
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2015/05/30
- メディア: DVD
映画とはなにか。映画をなぜ撮るのか。イランの巨匠、ジャファール・パナヒ監督が突きつけた問いは、テン年代最大の衝撃でした。撮りたい話はある。撮りたい絵もある。しかし、映画を撮る自由だけがない。軟禁状態である、その中で映画を撮ろうとするジャファール・パナヒ監督の、そのiPhoneを前に悪戦苦闘する姿は、僕の心に深い爪痕を残す。傑作「オフサイド・ガールズ」を撮った後、政治的に「映画を撮る」事を禁じられていく。そんなイランの閉鎖的状況の中でも抗い続けるパナヒ監督は、今も様々な形で新作を作り続けている。「これは映画ではない」という。この映画が「存在」するということが、映画というジャンルは決して死なないという、力強い宣言にも思えてくるのである。