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●映画の感想文について。 http://d.hatena.ne.jp/screammachine/20050703#p1
この場合の「役に立つ」とは、映画をより楽しむために多くの視点を提供してくれることを指す。観終わったあとでもその文章を読んで楽しむことができる感想文、それが「役に立つ」映画感想文だ。役に立つ感想文の面白さは、その映画があなたにとって「面白い」か「つまらない」かが関係ないところにある。つまらないと思えた映画の面白さを教えてくれる文章、損を得に変える映画感想文、そのような映画感想文は、確かに「役に立つ」。反して、役に立たたない感想文は、おそろしいほどにつまらない。その多くは紋切り型の批判に終始する。誰もが思いつくレベルの批判が並べ立てられ、それが常識であるように振る舞う。つまらない映画はよりつまらなく、面白い映画も驚くほどつまらない映画に変えてくれる。役に立たない映画感想文のすごさは、ひとの心から記憶の輝きを奪うところにある。
全くその通りであるなあ、と全面同意。俺の感想も誰かのお役に立てば嬉しいし、出来ることならそうありたいと思う。
…そしてオチに爆笑。強烈な皮肉だ。
【関連】ヒストリー・オブ・バイオレンス http://d.hatena.ne.jp/Projectitoh/20050701#p1
確かに、伊藤計劃さんの最近の評の中でも、際だってソリッドな名文。
イーストウッドとは別の方向で、スピルバーグはいま、アメリカ映画最強にして最凶の監督になってしまった。このおっさん、次どーするつもりなんだ。
まあ、こういう映画撮った後でも、平気で(ぬるい)コメディなんかが撮れるあたりがスピルバーグだと思う。