タイガー&ドラゴン#10 「品川心中」の回
公式サイト http://www.tbs.co.jp/TandD/
『タイガー&ドラゴン「三枚起請の回」』DVD 好評発売中。
オープニングテーマ:「タイガー&ドラゴン(MAXI)」クレイジーケンバンド
エンディングテーマ:「UTAO - UTAO(MAXI)」V6
●原典:「品川心中」あらすじ(まさやのホームページさん「古典落語ネタ帳」)
●あらすじ:
虎児の所属する新宿流星会は、いよいよ存続が危うくなり、力夫(橋本じゅん)率いるウルフ商会に身売りの話を持ちかけられる。組長(笑福亭鶴瓶)は泣く泣く解散を決意しようとするが、銀次郎(塚本高史)、日向(宅間孝行)はついていくという。
一方、落語をやりたくてたまらない竜二(岡田准一)は、リサ(蒼井優)に「ドラゴンソーダ」を任せて、改めてどん兵衛(西田敏行)に弟子入りすることに。アパートから荷物を引き払い、意を決して谷中家を訪れる竜二だが、青森から上京してきたメグミ(伊東美咲)の元旦那・保(菅原大吉)が、谷中家の人々に手厚くもてなされている様子に落胆。どん兵衛にも見習いだからと冷たくあしらわれ、さらに落ち込む竜二。その上、メグミが保と一緒にホテルに泊まると聞いて嫉妬する。
●メモ
・「流星会はわしの代で終わりや。」
・「わだすの家内が大変お世話になりまして…。あ、元…家内ですが」
「三枚起請」の回で出てきたメグミの元・旦那、再び。青森物産展…こういう妙にリアルなイベントが巧い。
・「実ですね、私、この男に私の名前をですね、継がせたい…」
どん兵衛、ウルフ商会に虎児を取られそうになって、思わずしゃしゃり出て大胆告白。ただこれ、今のまんまなら名跡継ぐのは厳しい気がするね。古典と今の芸風の両刀を使いこなすようになってることが重要だと思う。
・「キャラなんて関係ない!アニメでもゲームでもないもの!人間だもの!」
そ…そうだったのか!(←ひどい。)いい台詞だと思うんだけど、複雑さの積み重ねが無かったせいか、いまいちどーも響かないんですよね。
・「自分のためにやりてーんだ!小虎兄さんのためでもあんたのためでもねえ!頼む!」
いいね。いい台詞。メグミに受けた「誰のために落語をやるのか」という指摘の…これが答え。ちょっとぐっとくる。
●全体的雑感
竜二と虎児、それぞれの人生の落とし前。竜二の方にぐっと来ましたね、今回は。噺をしたい。その衝動こそが、竜二を噺家として「覚醒」の契機になる、という展開は個人的にいいと思う。
虎児はいよいよヤクザと噺家との間で揺れるが…という展開はある意味定石なんだけど、ちょっとウルフ商会弱すぎ。いくらなんでも殴り込み対策、ほとんどやってないのはおかしいと思う。新宿ヤクザ界も随分こじんまりしてんだな、とかそういう突っ込みはしちゃだめだよ?(お前がな)。