虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

今週のプラネテス-ΠΛΑΝΗΤΕΣ- PHASE.13「ロケットのある風景」

http://www.planet-es.net/
http://www3.nhk.or.jp/anime/planetes/


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●あらすじ(公式ページより)
ToyBoxが壊れたため、地球の実家へ里帰りすることになったハチマキ。同じく地球へ帰るユーリとタナベもハチマキの実家にやって来る。ハチマキの母・ハルコに迎えられ居間でくつろぐ一行。そこへハチマキの弟・九太郎の作ったロケットが突っ込んできた。ロケット作りに励む九太郎にユーリは声をかけるのだが…


●メモ

・原作エピソード

プラネテス(1) (モーニング KC)プラネテス (1)」PHASE.4「ロケットのある風景」より。


 ユーリ・ミハイロコフ、旅の終わりを告げるエピソード。

 話は前回の続き。TOYBOXをフィー姐さんが特攻して宇宙の塵にしてしまった(いや、姐さんは生きてるけど)ため、休暇で地球へ里帰り。

 ユーリは、テクノーラに入ってから初めての休暇、ということになるのかな?


「会社の同僚、ウチが成田のすぐ近くだって言ったら、遊びに来たいって。」

 …というわけで、星野家にユーリとタナベ、参上。
 この時代、成田は国際宇宙港になっている、ってのが原作の設定。アニメ版の設定はわからないが、おそらく原作の設定に準拠してると思われます。


「ユーリさん、日本語上手ねえ。」

 ちなみに宇宙ステーションでのデフォルト言語は英語。ここでの言語は日本語である。つまり、タナベもハチマキも英語が喋れるのである。


<初登場キャラ>
ハルコさん(本名:星野ハルコ。ハチマキ、キュウタローの母。)設定資料


「妻が日本人でした。」「…でした?」「…死にました。8年前です。」「あら、悪いこと聞いちゃったわね。」「いやあ、大丈夫です。その事はもう大丈夫。

 例の事故のことを他人に話せるようにはなったユーリ。だが、完全にふっきれてはいない。自分に言い聞かせるように「大丈夫」と二度。


「ユーリさん、タナベさん伏せて!!」


 星野家にロケット来襲。ハチマキに直撃。このハルコさんの反応の早さは1度や2度ではない様子。1年ぶりということで、ハチマキはさすがに初体験だったのだろう。


<初登場キャラ>
キュータロー(本名:星野九太郎。ハチマキの弟。エンジニア志望の13才。)設定資料



「血筋ってヤツかしらね。あの子の父親も兄貴も宇宙飛行士でしょ?」「え?お父さんも宇宙飛行士なんですか?」

 ハチマキの父親について、初めての言及、だったかな?


「低温だからやけどする!」

 ロケットのエンジンは燃料に液体酸素または液体水素を使用するため、エンジン自体は超低温になっていることを注意した台詞。ユーリが言う、「燃料の自給自足」というのはそういうこと。


「先輩、ナンプラーって分かります?」

魚醤(ナンプラー
http://www.recipe.nestle.co.jp/from1/cook/word/nanpuranyoku.html

 でも何に使うんだ?ナンプラー。もしかしてハルコさんのトンカツの隠し味か?


「キュータローくんのパソコンに、テクノーラ社が使っている航行誘導システムをコピーします。これで大分ちがうはずです。」「そんなの勝手にコピーしていいの?」「犯罪です。バレればね。」


 ちょっとやんちゃしてた頃の顔を覗かせるユーリ。萌え(えー。


「彼女、親に紹介しに来たんだろ?」

 ハチマキ、いつの間にか身を固めていたかつてのバイク仲間と再会。タナベを連れていたことから勘違いされる。ラブコメ再開。


「ああ、すっげーだろ!!どっかの大学の実験らしいけどさ。」

 午後のロケットが上がる。エンディングのロケットと同じもの。キュータローのライバルであり、宇宙を目指したハチマキの原風景。


「てめえこそまっすぐ目標に向かえよな!いつになったら宇宙船手に入れんだよ!?」
「なにが大人の事情だ!怖がって待ってるだけだろが!」
「中途半端にかっこつけて、適当な所に落ち着いて!!」
「ガキって言うな!早く生まれた事以外、取り柄ねーくせに!!」

 理想に向かっているだけに、口げんかで、サラリーマンになってしまったハチマキに容赦ない言葉を浴びせるキュータロー。あまりに的を射ているので、防戦一方になるハチマキ。かなり痛い言葉だ。



「いい宇宙飛行士ってのはね、必ず生きて帰ってくる人よ。」

 原作では別エピソードで言ったハルコさんの台詞。アニメでは宇宙飛行士の妻としての格言として、タナベに話している。案外、ハルコさんがタナベを気に入って見込んだ上での台詞かもしれない。



「わからないことはたくさんありました。自分は何者なんだろう。他者とはなんだろう。何が良いことで何が悪いことなんだろう。宇宙ってなんだろう。地球ってなんだろう。」
「私の疑問は老人に笑われてしまいました。『お若い方。あなたは物事をなんでもはっきりさせようとしすぎる。」


 ヒッピーヒッチハイカー時代の思い出を語るユーリが出会った一つの真理。


「実を言うとね、この形見を見つけたらデブリ屋をやめようと思っていたんです。これを見つけること以外で、宇宙に居つづける理由がなかったから。…でもやっぱりあの船乗りの言う通りかもしれません。宇宙とか、地球とか、道しるべとか、あまり関係ないみたいだ。…だからコンパスこわしてくれてありがとうね。

 気持ちをコンパスという「物」に依存していたユーリ。だがそのコンパスが壊れることで、かつて囚われた「観念」に今の自分も固まっていたことに、気付く。コンパスを持っていても、彼女が帰ってくるわけではない。


「あれのフェアリング(先端)にな…俺のコンパスが入ってるんだ。」
「ユーリ、お前…なんか変わった?」

 変わってはいない。還ってきたのだ。