スウィング・チャンネル5
「スウィングガールズ」を観てきた。
「ウォーターボーイズ」に続く矢口史靖最新作である本作。相変わらずオーソドックスな青春物なのに、ゆるゆるでしょうもないコントのような作劇。フツー、こういうジャンルって、どのように上手くなっていくのか、という課程や人間ドラマを追っていくのだけれど、楽器を獲得するためのドタバタなどの「あり得ない」エピソードで時間を稼ぎ、そして上手くなっていく課程を見事に省略する、という姑息な真似をする。であるにも関わらず、クライマックスで無理矢理まとめてしまう力業。
要は「しょーもないコントを見せたお詫びにまともな演奏をお届けします。」と言った風情。映画ではそれなりに映えていたのでサントラ買ったら、改めて聞くとあまり上手くない…という、ある意味映像のマジックを見せられてしまった。ちょっとコツつかんだ位で、あっという間に上手くなる、という作劇の意外な錯覚の成せる業かもしれない。
トホホ。
この映画で一つ学んだのは、「スペースチャンネル5」のオープニング「MEXICAN FLYER」がジャズの音楽だと知ったことだったりする。へえー←今更。