虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

IMAXで「ミスターGO!」字幕版の3D上映が見たい!

 このところ、他の映画ブログなどで「上半期ベスト」なるエントリがちょいちょい上がるのを見ている。ぼくは性根があまのじゃくなので、『「上半期ベスト」といって下半期は「下半期ベスト」やらずに「一年総括」しちゃうんだから下半期の上映作品に不公平だ!』などと屁理屈言って、今年もやらずにいるのだが。
 ただ。今年ふと上半期ベスト1だけは発表しようかな、という気持ちになっている。


 というわけで、とりあえず作品を発表します。2014年上半期ベスト1は・・・この映画です。






 はい。「ミスターGO!」です。


 なんでベスト1なのか。僕はね。この映画はすごく不遇な映画だと思っているんですね。
 

 先日タニプロ(id:tanipro)くんにお誘い頂き、「キネマ旬報友の会」の例会というものに、ふらっと参加させていただいたんです。僕はまったくの手ぶらのノープランで押しかけたんですが、その友の会というのは1人持ち時間いくらで一つのテーマで話すらしくて、「うわ、俺なんも考えてないや」と内心焦ってたんですが。
 その時のテーマが「今年上半期おすすめの一本」というもので。どうしようかと逡巡した挙げ句、最初は「アクト・オブ・キリング」を挙げたのですけど、会員の皆様が挙げた作品が結構マジメで一般の人がなかなか手の届かないようなラインナップだったのと、自分が「本当に人に勧めたい映画」とはなにかを、今年上半期見た映画の中からぼんやり考えていたらこれしかないと、「ミスターGO!」に変更させていただきまして。


 で、僕が紹介する段になって、この映画を見た人がいるか、司会の人が挙手を促したら、他の映画にはパラパラと手が挙がるのに、「ミスターGO!」には誰1人挙げなかったわけです。


 おかしい。絶対におかしいと思いますよ。そら、普段映画を見ない人らの集まりならともかく、映画ファンを自認する方々の中ですら、1人も見てないという事実に愕然としまして。
 で、私が4分間という持ち時間の中で必死に「ミスターGO!」が如何にすばらしい映画かをプレゼンすると、結構みなさん食いついてくれるわけです。で、最後にはみなさん、「これは見たい!」「見たかった!」と言ってくださったわけです。


 そうですよ。



 本当はみんな、ゴリラが野球する映画、見たいはずなんです。そうでしょう?



 おかしいですよ。なんで、あんな面白い映画がシネマライズと一部のシネコンでひっそり公開された挙げ句、打ち切りにならなきゃならんのでしょう。
 というわけでですね。僕は他力本願的にこの場を通じて、この提案を叫んでおくことにします。



 「ミスターGO!」はIMAX3D字幕版で見てこそ真価が発揮される映画である!


 だから是非、IMAXで見たい!つーか見せろ!



 「ミスターGO!」がなぜ不遇だったのか。そしてなぜ3DIMAX字幕版で見たいか、ポイントを挙げて説明します。

日本語吹き替え版のみの公開で字幕版が公開されなかったこと。

 そもそもこの映画の主演は「シュー・チャオ」ちゃんという「ミラクル7号」で周星馳に見いだされた香港出身の女優さんで、中国のサーカス出身の女の子が借金返済のために韓国にやってきて、ゴリラにプロ野球をさせるという物語であり、野球プロモーターがミスターGOを如何にして、「日本野球界」に選手としての価値を高めて契約させるか、というのが物語なので、「中国語/韓国語/日本語」が入り乱れ、ミスターGO!を巡る争奪戦の駆け引きの描写は、日本語吹き替え版より原語版の方が断然優れているのである(香港盤ブルーレイで確認済み!)。この映画の、「ストーリー」の面白さを見せるには「字幕版」こそが最適なのである。

そもそも3D映画であるにも関わらず2D版しか公開されていない。


 日本公開版は2D版のみの公開ですが、原題には「MR.GO 3D」と付いているように、3D映画なんですよ!
 大スクリーン一杯の3Dで見てこそ、ピーター・ジャクソンの「キングコング」に匹敵するほどのCG技術で、プロ野球の球場にゴリラがバッターボックスに立ち、ホームランを打つ、あの映像の迫力は真に体験できないはずなのです。そして、3Dを完璧に体感するには、もはやIMAXしかないでしょう!そうでしょう?

「ゴリラがプロ野球選手になりホームランを打つ」のが売りの映画だが、完成度の高いストーリーがある映画でもあることが浸透していない。

 とにかくね。娯楽映画として「ゴリラがプロ野球選手になる」という大嘘をどうやってリアリティを持たせるか、きちんと腐心した映画であり、コメディでありながら、スポーツビジネスのシビアさと本質を突いている映画でもある。また、少女とゴリラの間に流れる絆や、悪役と思われた借金取りとライバルゴリラのアイロニー溢れる友情など、決して一筋縄ではいかない描き方がされていて、その点でも非常に優れた映画であると断言出来る。


 とりあえず、だれかが声を挙げなきゃならんですよ。「ミスターGO!」が本来持ってるポテンシャルを最大限に発揮された状態で、鑑賞できることを。さすればみんな、この映画に夢中になるのは間違いないはずなんです!
 自腹で出来るんならそれでもいい。とにかく、一度。本来の「ミスターGO!」の面白さを最大限に発揮した状態で「みんなで」見たい!見たいんだよーーーー!


 というわけで。とりあえず叫ぶだけ叫んでおきます。なんならTOHOシネマズのTCXでもいい!とにかく、超でかいスクリーンを1日借り切って「ミスターGO!」の3D字幕版が見たいのである。
 いやもう、書いているうちにどんどん本気で見たくなってきたので、具体的にどうしたらいいか、知っている方がいたら、ご教示願いたいところであります。


 ゴジラもいいけど、ゴリラもね!