虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

「大菩薩峠」(1966年製作)★★


 中里介山の同名大河小説を映画化した、大作時代劇。原作は、先達が3部作作ってなお未完、という超大作で、映画化の試みは喜八監督で4度目という。


 そんな原作だったので当たり前だが、本当はもっと続くはずだったらしい。もしそれが続いていたら、「殺人狂時代」も「日本のいちばん長い日」もなかったかと思うと、それで良かったのかもしれぬ。


 鬼気迫る仲代達也が迫真ではあるのだが、いかんせん橋本忍*1の脚色が、おもいっきり原作の超ダイジェストになってしまっていて、いささか興をそぐ。つーか、主人公のキャラが原作とまるで違うらしい。まあ、★3つでもいいのだが、わが愛しの新珠三千代さまがあんまりな役で出演されてるので★ひとつ減らす。

*1:「幻の湖」で有名。ある意味。