虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

[[漫画]「無敵看板娘N」4巻

toshi202007-05-09

作者:佐渡川準 出版社:秋田書店


 個人的に応援しつづけている、週刊少年チャンピオンでの連載が、惜しまれつつ好評のうちに終了した看板娘ガチンココメディ、リニューアル第4巻。



 佐渡川準先生の次回作は初夏、週刊少年チャンピオンにて発表予定。



・#34「お前の肝は座っているか」…肝は据わるものであって座るものでは以下略。というわけで、いたいけな婦女子が男性の汗とか涙とかその他いろいろなものがしみこんだモノを着込んで街を徘徊する話。つーか微妙に変形しているような気もするが。形状記憶合金みたいなもん?青鮫スーツを着込んだ店長に、あんこうスーツ(期間限定)を着込んだ勘九郎が大説教して、大戦鬼と共闘する展開を見るにつけ、勘九郎は真人間になったのだなあ、などとしみじみしたりなんかして。


・#35「王者の挑戦」…戦隊おたく日本一に輝いた学生が、街の八百屋のあんちゃんに勝負を挑む話。テレビで流したらドン引きさせること間違いなしの問題の数々をすべて回答する太田も太田だが、作った美輝たちもそれはそれでなかなかのもんだと思う。こうして男の情熱は、未来ある少年の人生を狂わせたわけだな。


・#36「絆に乗せて風になれ」…弟たちを遊園地に連れていってあげたい甲斐による、サイレント話。スーパーのカートに乗ってひたすら坂を下っていく(羽目になる)甲斐。お前は「ジャッカス」か、的な。そしてオチを飾るこのみちゃん(甲斐妹)の包容力は大戦鬼の犯罪行為すら相殺する。おそるべしこのみちゃん。とかそんな感じ。


・#37「あの人だけに食べてほしくて」…めぐみがクリスマスケーキで、大戦鬼の毒殺をはかろうとして、おすそわけされたケーキを回収して回る話。大きな袋を持ちながら家宅不法侵入しながらひたすらケーキを強奪して回るめぐみ。赤い服着た強盗ですがな。テッコツ堂が出来てからめっきり出番が減って久々のメインなのに、ひたすら不憫な感じのめぐみが哀愁をさそう。



・#38「北風を友達にする方法」…要はおしくらまんじゅうする話なのだが、大戦鬼と勘九郎がやると、それすら殺し合いになる、という話。要は普通にやれよ、ということだ。


・#39「見上げればヤツがいる」…というわけで、花見町内会お得意の珍イベントで、商店街VSテッコツ堂が対決する話。今回は喧嘩凧。糸を切ったほうが勝ちなわけだが、正々堂々と戦う、という言葉が死んでいる展開から、甲斐家の兄妹愛に落とし込むのはちょっと無理なんでは・・・と思いつつも、オチがやりたかったんだなあ、と納得してみたり。


・#40「世界を見てきた男」…あがり症だけどアメージングな魔術師・辻逸色、無印以来の再登場。なんかいろいろな国を回って色々経験はしたけれど、あまり成長してなさげなところが辻っぽいっちゃ辻っぽい。



・#41「あたたかい思い出」…ふびんな一人鍋しか知らないカンナのために青鮫こと勘九郎が鍋を企画、鬼丸飯店で鍋つつく話。つーか、中身の方とは初対面なのにカンナの異様ななつきっぷりはなんだろう。なごみオチになっても違和感ないのが、違和感w。


・#42「壊れかけの正義」…レアカードが手に入らず悶々とする太田が、甲斐家の4つ子がレアカードをゲットしたと聞いて豹変して襲来する話。ヒーロー関係の話になると最強になるってのはいいけど、そのオチだと豹変する意味がないんでは・・・という気がする。さすがに。


・#43「不動の女戦士」…店の軒先に出来たフキノトウを守るために最強の女戦士・めぐみが立ち上がる!・・・のはいいけど、大戦鬼やカンナは最近かませ犬みたいな扱いが続きすぎる気がする。ちょっと食傷気味だったり。


・#44「歪んだ恋劇場」…バレンタインに若菜ちゃんから義理チョコをもらった太田。しかしそのチョコには呪いが(敏行という)。というわけで、勘違いして嫉妬する敏行から逃れるためにはチョコを男に渡すしかなくなった太田の必死のプレゼント大作戦。必死にチョコを渡そうとする太田と甲斐のチョコの押し付け合いのおかしさもさることながら、それを見て盛り上がるカンナがかわいい。久々にムテカンらしいナナメ上感が楽しい一編。



 次巻が最終巻、ということで、ムテカン感想も次回で終わりです。