「日本以外全部沈没」
うむうむ。期待以上でも期待以下でもない。河崎実一世一代の悪ふざけ。わざとチープにしたというよりは、「いまはこれがせいいっぱい」、という風情。
表層的なギャグの寄せ集めで構成されてる感がある。ひとつひとつがやりすぎで笑わせる感じなのだが、一貫性とリアリティがかけらもないのがつらい。これらのギャグで気持ちよく笑えちゃう人間と、笑う人間に対する悪意にほくそえむかでまっぷたつに分かれそうだが。踏み絵か。まあ筒井作品らしいブラックさはあるのだが、いかにも「ふざけてます」という感じで本気度が足りないので、日本人の内輪受け映画に過ぎないのが惜しい。
それにしても序盤あたりの「アメリカ民族」とかいう言い回しにはずっこけたな。(★★)