虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

「ナイト・ウォッチ」

toshi202006-04-05

原題:Nochinoi Dozor
監督:ティムール・ベクマンベトフ


 昔々、ロシアでは永久戦争という伝説があったそうな。異種と呼ばれる人間ならざるものたちは、光と闇の勢力に分かれ、やがて彼らは戦争を始める。無惨に殺し合う、光と闇の軍勢。その惨状を見て、光の大将は、「殺し合いをしたら、光も闇も変わんねえよなあ」と思い、闇の大将の人と停戦協定を結ぶ。
 それ以来、異種は闇を見張る光の者ども(ダーク・ウォッチ)と光を見張る闇の者ども(デイ・ウォッチ)に分かれ、均衡を保つようにした。だが、今年になってその長き均衡を崩す偉大なる異種が現れることになる。世界はいよいよ最終戦争の危機にうんぬんかんぬん。



 「異種」って、要は特殊能力持ったヤクザで、ナイト・ウォッチは協定というヤクザの仁義を守らない奴にはお仕置きしている連中なのだ。しかし、その協定をも揺るがす、「どっちかに彼がつけば均衡がくずれちゃう」という男の子が現れたので、跡取りとして保護するんだけど・・・と言うダーク系ファンタジー



 えーとねえ、うん。映画はね。久々に断言するけど、つまんなかった。


 いやまあ、何がダメって編集がねえ・・・全然ダメ。なにこの見にくさ。すっげー青臭い編集。ガチャガチャコマ撮りみたいに動かせばかっこいいとか思ってる、映像派気取りが陥りやすいワナ。つーか、夜のシーンが延々続く話で、何が起こってるのかわかんないシーンを連打されると眠くなるんですけど。
 ロシアで大ヒットしたらしいですけど、(俺が嫌いな)北村龍平以下なんじゃないのか、ティムール監督の才能。俺、こういうタイプの演出をする映画嫌いなんだよな。普通に編集してくれ、頼むから。けっこうそそられるタイプの話なんだけど、見終えた後はひとりよがりの自主制作映画を見せられた気分に。


 で、この映画の教訓は「中絶ダメ、絶対」という話だったよーな。ちがうか。(★★)