虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ


 「絶対可憐チルドレン」1巻2巻(椎名高志 小学館)、買いました。やっぱり配本少ないみたいね。危なかった。先日、早売りを買おうと行った神保町では完売してたし。
 1巻に短期集中連載版と読みきり版、2巻から本連載版という仕様。読み切りにしても連載にしてもはじめに、「皆本がチルドレンにひどい目に遭わされる→桐壺に叱ってもらおうとする皆本→桐壷がチルドレンを甘やかす」、というつかみが必ず入ってるので、本連載が始まる2巻になると、いささかギャグが食傷ぎみになるという、思わぬ弊害が・・・(W。
 いや、面白いですけどね。椎名先生はスロースターターなので、助走段階って感じが強いんですよね。この頃の「チルドレン」感想で多かったのが「よくできてる」「完成度高い」って感想で、確かにそのとおり*1なんだけど、それって椎名作品においては誉め言葉にはなってない気が俺にはしてた。結局それって連載前にきっちり作り上げたものをそのまま出しているだけで、椎名先生の本領には至ってないと思う。
 先生の資質は七転八倒しながら作り上げたお膳立てを、さらに切り崩して再構成できる腕力だと思う。本誌連載でいうところの兵部の存在なんかがその兆候で、さらに面白くなる可能性は感じる。そういう意味では、3巻以降が本当の勝負!だと思います。


 長い助走期間(約3年・・・)を経て突っ走り始めた椎名高志先生を、応援してます。

*1:一番湯のカナタ」を読み返すと、別人かと思うほどのクオリティアップぶり