虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

プラネテス感想を終えて。


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 最終話です。


 一通り見て、やっぱり涙出てきちゃって。何度も見てるはずなのに、エピローグあたりでボロボロで。


 しかし…濃い最終回ですな。ここまで濃い必要があるんか?というくらいで。
 メモを書き始めたんですけれども、書くべきことが多すぎて「ひえええ」などと恐れおののきました。なんとか書き終えましたけど、かつてない量になってる気がします。


 この再見感想を書くに当たって一番気を使って書いた人物はクレア・ロンド嬢なので、やっぱり彼女には思い入れがあります。刑務所に入った後の彼女の、声の柔らかさを聞いたときに、ああ、彼女は救われたんだな、と思ったらそこでもう泣けたんですが(←序盤じゃねーか)。このLAST PHASEの全体的にほっとする感じはハチマキにしろ、タナベにしろ、チェンシンにしろ、声が柔らかくなってるからかなー、とか思いました。


 この感想を始めたのは、このアニメが何故傑作であるか、をきちんと感想に書いておきたい、と思ったのが最初の動機でした。アニメ感想サイトの多くが「良作」という言い方をしていた時期で、俺はそれに反発にちかい不満を抱えていたのでした。
 と同時に、初めて見る人に、ネタバレにならない程度にチェックすべき伏線などを示せればいいな、という気持ちもあって、今のスタイルになってきた感じです。


 アニメ感想を全話書き終えたのは、このサイトを始めて5年超の間で初めてのことなのです。26話もあるのに、力の入れ方は1話に映画感想1本分くらいの勢いでした。それだけプラネテスは1話分の情報量が多い作品で、そこに自分の見解を入れていくのはめんどくさい作業です。
 それでも、怠け者の俺にそこまでさせてしまう力がプラネテスにはありました。BS本放送で第1話を見た時、自分がここまでやることになるとは思ってなかったですが、再放送で全話通して見て、やはり「凄い傑作だった」と再認識しました。
 エリートではなく、市井の人々の人間ドラマを基調とした話作り、15話もかけて描いてきた人間ドラマが新展開の伏線として「裏返る」PHASE.16の衝撃。綿密に張られたマイノリティとテロリストの影。主人公やヒロインが人間の奥底の嫌な部分までさらけ出しながら、最後には「愛の物語」として昇華させるエンディング。


 改めて見ても、やっぱり神業としか思えない。


 素晴らしいアニメを作ってくださったスタッフ・キャストの皆さんと、こんなどうしょーもない自己満足な感想に付き合ってくださった皆さんに限りない「愛」があらんことを。