決してマイケル・ジャクソンとは関係ない。

　この間、「ネバーランド」を見てきました。

　感動系実話っぽいけど、これってオタクの話じゃん。
　昼間からウロウロして子供達に近づく中年。妻より他家の子供やその家の母親ばかり心配する男。まあ、怪しまれて当然と思う。主人公・バリがそういった機微がわからないオタクでありながら誠実さを同居させることで説得力をもたせるジョニデの演技が絶妙なんだけど。

　物語は原作者の「ピーターパン」秘話、って感じの体裁なんだけど、実際の時系列に忠実ではなくて、事実を元に再構成して、もうひとつの「ピーターパン」として語りなおした作品のように思う。幻想部分での飛翔感がやや足りなくて、そこが突き抜けてれば傑作になったかな、と思う。端正すぎる演出が逆に映画の勢いを削いでしまった感じがあるけど、狙いはなかなか面白い佳作。