土方プロデュースこと「新選組!」がいよいよ昨日最終回を迎えましたので、感想を。1年間、欠かさず見てきただけに、感慨深さはひとしおで、さすがにボロボロ泣いてました。
泣いたポイント
・「呼ばれてないのに現れるのが捨助でございますよ。」
・「近藤勇!よく、頑張りました!!」
・古寺に刻まれた隊士の名前を発見する左ノ介
・「…とし」
1年間分の感想としては、やはり芹沢鴨の死から山南敬助の死がこの作品のピークだったような気がする。
近藤勇がカリスマ性を持っていく過程よりも、恐怖支配の方による生々しさだけが先に立ったことも、マイナスではないかという思っている。序盤の近藤勇の「いい人」ぶりが裏目に出ていて、はっきり言って無能にしか見えなかった。三谷幸喜が近藤勇の立ち位置を掴みそこねていたとしか思えない。
三谷幸喜って人はキャラがいればいるほど幅の出せる人だけど、内ゲバによってざくざく人が死んでいく過程になると、さすがに「敗戦処理」の色が濃くなってくる。正直駆け足過ぎた部分もかなりあった。
近藤勇が坂本龍馬や桂小五郎と知り合いだった、という史実にない設定も物語を膨らませる役割にはならなかったのも、今にして思えば残念である。
ただ、新選組がなくなることで近藤の腰が据わってきたあたりから、ようやくドラマが持ち直してきた。幕府が滅ぶか滅ばないかの過程での近藤の立ち位置は一貫していて、人物像にぶれがなくなっていく。なんか三谷幸喜らしさが消えていくことで、逆に物語はより悲壮に盛り上がっていく、というのはなかなか面白いことだと思った。