虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

今週のプラネテス-ΠΛΑΝΗΤΕΣ- PHASE.2「夢のような」

http://www.planet-es.net/
http://www3.nhk.or.jp/anime/planetes/


●あらすじ(公式ページより)
 タナベに新人教育をするハチマキ。そんな中、会社の同期のチェンシンの花形部署での出世が決まった。お祝いをする友人たちの輪の中でハチマキはうわの空。自分の夢である宇宙船の獲得は全く進んでいないのだ。そんな時、回収困難なデブリがあらわれる。それは3年前、ハチマキが新人だった時、回収に失敗したデブリだった。


●メモ。

・ハチマキの記憶。

 3年前の記憶。新入りだったハチマキ。若本ボイスの上司。そして逃したデブリ


・宝くじと不思議な踊り

「ウッウッウッウッウ、アー、ウッ」

 プラネテス屈指の迷シーン、ふしぎな踊り。5人一緒に踊ってしまうあたりに、なんだかんだと気があっ
ている感があり。こういう儀式に詳しいユーリ。そして「ウーッ」の部分だけ合わせてしまうエーデル。萌
え。


「宝くじがあたったんだよ!」「そう3億!」

 「ロットくじ」だそうな。そういやこの時代の通貨単位はどうなってるのか。まあ、劇中では今の日本通貨と同じ換算なのだろうけど。


・マイ宇宙船獲得構想ノート

 原作からあったこのノート。ハチマキの「夢」と「野望」の残骸。
 

「中心はみぞおち辺りだと憶えておけばいいよ」

 タナベの特訓につき合うハチマキ。突き放した指導を繰り返すハチマキに比べ、タナベに優しい言葉をかけたのは…


初登場キャラ
チェンシン(カオ・チェンシン。航宙課所属。貨物船のパイロット→航宙旅客機(GOS-27)の副操縦士


「可愛い子じゃないか」

 タナベについて、こう言い始めたのはチェンシンであった。


・回想シーン

 約一週間の回想。なんだかんだとタナベの特訓につき合うハチマキ。編集が巧みだ。


「僕は木星往還船の船長になるんだ。」

 この野望を最初に抱いていたのも、チェンシンであった。


「焦んなよ。ゆっくりでいい。ゆっくり、ゆうっくりだ。」

 再び過去の記憶。若本ボイスの中年再登場。

 この台詞は実際、どんな職場においても活用可能な台詞。


・3年前の写真

 仲良く映っているのはハチとチェンシンと…?


・BBR-072-1414

 今度のデブリの名称。元・小惑星の探査機。航宙旅客機軌道に重なったから回収、というのが企業傘下らしい理由だ。


「あまりヨソの部署とぶつかるなよ。私の立場も…」

 こういうヨソとの衝突で謝罪に行くのは係長補佐・ラビィであった。課長は基本的に動かないようである。まあ、渉外に向いている彼には適材適所であろうが、彼のサラリーマン根性はこういうところで培われている感じがする。


「3年で何が変わった!?俺はいまだに平社員で貯金もない。デブリを拾うだけの毎日でマイ宇宙船どころかこの宇宙服ひとつ買う金もない。お前にもそのうちわかるよ。夢をかなえるっつったってな、出来ることと出来ないことがあるんだよォッ!」

 ハチが、焦りからくるイラだちをタナベにぶつける。若い人にはわからんかもしらんが、社会人には結構ズキっとくる台詞でもある。


「今回ばかりは逃げも負けも許されねェー!許されねェーんだよオオオッ!

 3年前と同じ状況。乗客。チェンシン。なにより自分の3年間。この状況はそれらを救う突破口でもあ
る。このミッションによってハチは自分の隠された力に確信を持つ。シリーズにおいても結構重要なミッ
ション。


「まだはじまったばっかりだ。ゆっくり、ゆっくり積み上げていけばいいって。」

 この台詞は、脚本家が自分に言い聞かせてる感もあり(笑。そう、まだ始まったばかりだ。



●雑感

 メモ書いてて、このエピソードはかなり重要なのだと気付いた。

 夢と現実。野望と挫折。忘れようとしてたのに、確実に歩を進める友を見て、焦る気持ち。そしてミッションの成否がハチマキを変える。

 今にして思えば、このミッションでの成功と失敗はハチマキの分水嶺だった。伏線の張り方、その回収、クライマックスの盛り上げも完璧で、シリーズ前半の中でも屈指の名エピソード。