今日見たドラマ
「新選組!」#24 避けては通れぬ道
「新選組!」#25 新選組誕生!
新選組の転換点、来る!
実は芹沢に感情移入して見ていた俺にとっては辛い瞬間が刻一刻と迫ってくる。新見錦の死に様は思わず泣けた。無念。無念の思い。
芹沢を裏切るようし向けた土方の甘言に乗り、結果芹沢にふすま越しに同席されてしまうという謀略。
自分の賢しさを呪った瞬間だったに違いない。
そして新見が死ぬことで次は自分の番だと悟りながら、自らが同意してしまった法度に背くことが出来ず、新見を見捨ててしまう芹沢。
「新見が死んだ。次は俺だ。」
芹沢はそのことを分かっていながら、自らの性分に背くことが出来ない男なのだ。三谷幸喜はこのシナリオを書きながら、ひたすら芹沢に感情移入しているに違いない。
どうも、近藤にも土方にも共感できない。出来ないようにしているとしか思えない最近の「新選組!」。
俺は、理想に燃えてるけど手は汚したくないなどと抜かす近藤や、近藤に手を汚させたくないなどと抜かして自らの下劣さを小賢しく言い訳する土方よりも、自らの気位の高さと横暴さを御しきれず、その性分を曲げられない愚かな芹沢が好きだった。
前半の主人公は彼だったと思いたい。
死ぬ間際、自らの生への未練を断ち切るかのように、付いてこようとする斉藤一を「おまえはもういい」と制する芹沢。ここでちょっと鼻のあたりにつんとしたものが。
死に際はもう少しあっさり目で二太刀くらい沖田と刀を合わせた後、斬られるくらいにしてほしかったのだが、大立ち回り。この辺はご愛敬というべきか。
あと、近藤一派で感情移入出来たのは、山南。近藤のために、という一点で土方という男に同調しながら、新見の死に際の動揺を隠せず、土方の下劣なやり口に思わずためらいを覚えてしまう彼に、その潔癖ぶりが今後の彼の末路へと通じていくと思うと、もはや色んな意味で泣けてくる。