虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

 原作読んだこともあって、こないだ「下妻物語」を弟と再見してきた。弟にも大受けで大変良かった。そしてやっぱりこの映画が、俺は本当に好きだと思った。洋邦問わず、今年見た映画の中でもっとも「ラブリー」な映画だ。
 この映画、はっきり言って良くできている。最近見た日本映画の中で群を抜いている。繰り返し繰り返し見ても壊れない作品世界の強さも大きな魅力。なにより、その作品世界は俺にとって非常に居心地がいい。

 しかし星取では満点にいかない。星5つに対して星4つどまりである。
 別に意固地になっているわけではない。DVDが出たら、わざわざ高い方を手にとって買いかねないほど、大好きだ。だが、映画の星取の基準では星ひとつ足りないのである。

 俺が映画に求めているものってなんだろうかというと、「ドーン」と感じさせる圧倒感である。見た後に「ずしっとくる重さ」、それと人間の「業」と「ズルさ」という汚濁の中で必死に「光」を見出そうとする話が好きなのだ。結果はともかく。

 (そうでない映画が満点のときもあるけど、それは「ツボに入った」というべきか)

 居心地の良さは、むしろそういったものとは対極にあるもので、だから俺基準としては物足りなくなるのかもしれない。
 むしろ、一般の観客の人たちには、★4つが一番おすすめだったりもする。「下妻物語」は今年最上の★4つ映画です。


 つまり「必見」ということです。