虚馬ダイアリー

「窓の外」のブログ

感想

「白鯨との闘い」

原題:In the Heart of the Sea 監督:ロン・ハワード 脚本:チャールズ・レーヴィット とある捕鯨する男たちについての映画である。 日本では、鯨と言えば一匹取ればその村で1年暮らせるほどで「使えないところはない」と言われるほど、あらゆる用途にしよ…

「パディントン」

原題:Paddington 監督:ポール・キング 原作:マイケル・ボンド 脚本:ハーミッシュ・マッコール/ポール・キング 生きているというのは不思議なことである。なぜ自分はここにいるのか。考えを巡らせてみてもわからない。それはもう巡り合わせとしか謂いよう…

「ブリッジ・オブ・スパイ」

原題:Bridge of Spies 監督:スティーヴン・スピルバーグ 脚本 :マット・チャーマン/イーサン・コーエン/ジョエル・コーエン 「鏡に映った己」を見る。その行為は年齢を負うごとに残酷になっていくものだ。 その姿を淡々と見つめ、丹念に自画像を描いてい…

最近見た老人監督映画あれこれ。

映画監督は50代を過ぎる否応なく老いと死について考えざるを得なくなる。そう言ったのは押井守であったろうか。 基本的に言えば、題材の中に死と生をどう対比させるかということについて、考えざるを得なくなるということらしい。基本的に言えば、同年代の人…

「完全なるチェックメイト」

原題:Pawn Sacrifice 監督:エドワード・ズウィック 脚本:スティーヴン・ナイト この映画はどういう映画かというと、実在した「歴史に名を残すほどチェスのうまい人」についての映画である(ざっくりしすぎだ)。 その「超チェスのうまい人」の名前はボビ…

「ベテラン」

原題:Veteran 監督・脚本:リュ・スンワン 元俳優で、アクション映画からキャリアをスタートさせながら、国際的諜報サスペンスから、韓国社会の底辺で地を這う男たちの話まで、ジャンルを問わない作品を撮り上げてきた韓国が誇る活劇系監督リュ・スンワン監…

「007/スペクター」

原題:Spectre 監督 サム・メンデス 脚本 ジョン・ローガン 「みんな言ってるわ。メキシコの件であなたは終わりって。」「君はどう思う。」「これが始まりなんでしょ?」 ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンド第4作。 ボクが「007」に初めて興味を持った…

2015年下半期感想書き損ねた映画たち

「野火」(塚本晋也) 大岡昇平氏の小説「野火」の、市川崑監督に次ぐ2度目の映画化。 これについてはですね。正直言えば書きたかったんですけど。ただ、メインで上映されてる間は書けなかったんですよね。作品の評判がいいのなら、まずこの映画の動員の邪魔…

「恋人たち」

監督・脚本:橋口亮輔 「人間にとって一番悪いのは、腹が減るのと寒いゆうことだすわ。」 はるき悦巳「じゃりん子チエ」より 生きている。不思議なもんで。生きている。 生きている歳を重ねるにつれて、だれかの訃報を聞いたり、長年年賀状のやりとりしてい…

「FOUJITA」

監督・脚本:小栗康平 小栗康平監督の新作。 この映画を見たのは東京国際映画祭の事である。 初見でこの映画を見て、そうだ、映画とはこういうものでもあったのだ、というのが率直な感想でアル。「再発見」をしたようにも見え、その実、小栗康平という映画監…

「ギャラクシー街道」

脚本と監督:三谷幸喜 脚本・監督三谷幸喜最新作。 ラヂオの時間 スタンダード・エディション [DVD]出版社/メーカー: 東宝発売日: 2005/12/23メディア: DVD購入: 2人 クリック: 64回この商品を含むブログ (135件) を見る 「たとえば、テレビドラマでSFをやる…

「マイ・インターン」

原題:The Intern 監督・脚本:ナンシー・マイヤーズ 御年70歳。仕事を引退してからはや数年。妻には先立たれ、子供は独立し家庭を持っている。朝は早起き、7時には喫茶店に行きコーヒー、毎日あらゆる趣味教室に通い、時にはあらゆる場所に旅行に出かけ、身…

「バクマン。」

脚本・監督 :大根仁 原作 :大場つぐみ/小畑健 お。と思った。 バクマン。 1 (ジャンプコミックス)作者: 小畑健,大場つぐみ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2009/01/05メディア: コミック購入: 15人 クリック: 501回この商品を含むブログ (637件) を見る 「…

「進撃の巨人/ATTACK ON TITAN」前後編

監督:樋口真嗣 脚本:渡辺雄介/町山智浩 原作:諫山創 とりあえず説明不要の人気漫画の実写化である。 えーと。どうしても感想書いておきたいな、と思った理由はですね。私ね、久々に「試写会」というもので映画を見たのね。Twitter上である映画関係者の某…

「ピクセル」

原題:Pixels 監督 クリス・コロンバス 脚本 ティム・ハーリヒー/ティモシー・ダウリング 1982年にNASA(アメリカ航空宇宙局)は地球外生命体に向けて当時流行していたゲームを収録した映像などを友好目的として送った。だが、それを見た異星人はメッセージ…

「キングスマン」

原題:Kingsman: The Secret Service 監督 マシュー・ヴォーン 脚本 ジェーン・ゴールドマン/マシュー・ヴォーン 元海兵隊員で今は無職。荒廃した家庭に嫌気がさして、無軌道な日々を送るエグジー(タロン・エガートン)は警察に捕まるが、昔教わった電話番…

「ジュラシック・ワールド」

原題:Jurassic World 監督 コリン・トレボロウ 脚本 リック・ジャッファ/アマンダ・シルヴァー/コリン・トレボロウ/デレク・コノリー 原作 マイケル・クライトン 今年の夏は暑かった。そして堪えた。 仕事は休み取れないわ、暑いわ暑いわ暑いわで、本来それ…

「あの日のように抱きしめて」

原題:Phoenix 監督・脚本:クリスティアン・ペッツォルト 原作:ユベール・モンティエ 「東ベルリンから来た女」で一躍名を馳せたドイツ人監督・クリスティアン・ペッツォルト監督の新作。 夜と霧 Blu-ray出版社/メーカー: IVC,Ltd.(VC)(D)発売日: 2015/06/…

「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」

原題:Mission: Impossible Rogue Nation 監督 クリストファー・マッカリー うーむ。素晴らしい。 言わずとしれた、毎度おなじみトム・クルーズの虎の子アクション第5弾になります。 【関連リンク】 セックス・イズ・セックス - 伊藤計劃:第弐位相 13494800…

「日本のいちばん長い日」(2015)

監督:原田眞人 原作:半藤一利 脚本:原田眞人 1945年8月15日、ポツダム宣言受諾を決断した日本政府の大混乱に迫ったドキュメント、半藤一利原作「日本のいちばん長い日」二度目の映画化作品である。 1968年の岡本喜八監督版がまさに8月15日という日の日本…

「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」

原題:Avengers: Age of Ultron 監督・脚本:ジョス・ウェドン 主役級のマーベルコミックスのヒーロー達が集結して大暴れする映画第2弾。 大きな流れとしては「アベンジャーズ結成(無印)→対立・離散→再結集で最終決戦(次回作)」という流れの中の「対立・…

「フレンチアルプスで起きたこと」

原題:Turist 監督:リューベン・オストルンド 絵に描いたような仲良し家族がいる。平凡というにはちょっとハイクラス。だけど金持ちというわけでもないスウェーデン一家。仕事一筋の夫はいつもの罪滅ぼしにと、休暇に家族サービスだよーし父さん頑張っちゃう…

「アリスのままで」

原題 :Still Alice 監督・脚本:リチャード・グラツァー/ウォッシュ・ウエストモアランド ジュリアン・ムーアが「若年性アルツハイマー」に罹患した大学教授の母親を演じて、アカデミー賞主演女優賞を獲得した映画である。 アリスは、言語学界で名を馳せた…

2015年上半期感想書き損ねた映画たち

「百円の恋」(武正晴) 百円の恋 [DVD]出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)発売日: 2015/06/10メディア: DVDこの商品を含むブログ (14件) を見る 今年の最初に見た映画。傑作。一人の30過ぎて働かずに実家でひきこもっていた女が。勢いで家を飛び出…

「マッドマックス/怒りのデス・ロード」

原題:Mad Max: Fury Road 監督 ジョージ・ミラー 脚本 ジョージ・ミラー/ブレンダン・マッカーシー/ニコ・ラサウリス ごくごく呑気な事を言えば、僕は「マッド・マックス」シリーズを見た事が無い。 30年ぶりの新作とは聞いていた。予告編を見て「・・・・…

「グローリー/明日への行進」

原題:Selma 監督:エバ・デュバーネイ 脚本:ポール・ウェッブ 冒頭、ある男がネクタイを締めながら演説を練習するシーンからこの映画は始まる。 マーティン・ルーサー・キング・ジュニア。日本では「キング牧師」の方が通りがいいか。非暴力で黒人への人種…

「誘拐の掟」

原題:A Walk Among the Tombstones 監督・脚本:スコット・フランク 原作:ローレンス・ブロック 獣たちの墓 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)作者: ローレンス・ブロック,田口俊樹出版社/メーカー: 二見書房発売日: 2015/04/21メディア: 文庫この商…

「国際市場で逢いましょう」

原題:国際市場 監督:ユン・ジェギュン 日本人の中に、韓国人のメンタリティはわからないという人は多い。何故日本人を敵視するのか、というところを切り出して理解しようとする人もいるし、反日民族だと斬り捨てる人たちもいる。だけども、ちょっとだけ考…

「サンドラの週末」

原題:Deux jours, une nuit 監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ/リュック・ダルデンヌ どうしようもなく、落ち込むことが僕にもあって、「しくじった・・・。」と思ったり思わなかったりしながら生きている。心のダメージというものが蓄積され、突然ポキッ…

「映画 ビリギャル」

監督:土井裕泰 原作:坪田信貴 脚本:橋本裕志 COWCOW あたりまえ体操(DVD+CD)出版社/メーカー: よしもとアール・アンド・シー発売日: 2012/07/25メディア: CD購入: 3人 クリック: 38回この商品を含むブログ (6件) を見る お笑いコンビCOWCOWのヒットネタに…